美しき「重筋作業」の裏側で。女性比率の高い職場をフラットに生きる不器用職人の適応力

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【この記事でわかること】
葬儀生花の過酷な実態と、女性中心の職場で円滑な関係を築くための「意図的なコミュニケーション」を解説。

不器用さんこと私は、立場上あまり作業場から出ることができない状況にあります。一日の仕事の段取りをしながら、作業場でひたすら生花祭壇やご供花などを作成していることがほとんどです。納品や回収などは他の課員の方にお願いすることが多いのですが、汗だくで戻ってくる姿を見るたびに、申し訳ない気持ちになってしまいます。特に近年の異常な暑さもあり、課員の方たちの体調が心配でなりません。

【過酷な現場】癒やしの商材を支える「重筋作業」の真実

葬儀生花の仕事は、はっきり言って過酷な体力仕事だと感じています。私たちが扱う生花は、優美で繊細な美的表現を求められる「癒やし」の商材に見えますが、その裏側にあるのは水を吸った重いオアシスや備品、大量の花を運び続ける、物流や建設現場に近い重筋作業です。天候や気候に関係なくいつも通りの作業をしなければなりません。夏場の熱中症リスクや冬場の寒さに耐えながらの仕事であり、雨の日はずぶ濡れにもなりますし、それこそ、台風であろうが地震が起きようが、常に通常運転です。はっきり言って過酷な仕事環境の部類に入ると思います。そのような環境にも関わらず、いつも通りに仕事をしてくれている課員の方たちには、本当に頭が下がる思いです。

【職業的ステレオタイプ】生花=女性というイメージと業界の現状

そのような環境ですので、少しでも課員の方の負担が少なくなるようにと思い、私が一箇所でも搬入や回収に行けるチャンスを常に伺っています。特に私の勤めている職場は女性比率が高いので、搬入や回収のボリュームが大きいところへは、男性である私が出向こうと虎視眈々と狙っているのが私の日常になっています。

今のご時世、男性だから、女性だからと軽はずみには言えなくなってきていますが、生物の構造上、体力仕事に向いているのはやはり男性であると考えています。生花祭壇業界は実情として体力仕事の過酷な職場なのですが、生花というイメージのせいなのか、男性の求職者よりも女性の求職者の方が多くなりがちなのが現状ではないかと感じています。歴史的・文化的に植物やアレンジメントはケア労働や装飾的領域と結びつきやすく、世間には「生花=女性的」という職業的ステレオタイプが根強くある様に感じます。そのような状況ですので、業界全体にもっと男性が増えてほしいという思いを私は常に持っています。

【現場のギャップ】男性職人が生む驚きと固定観念の氷解

私は葬儀式場のその場で生花祭壇を作成する「現場挿し」を行うこともありますが、その際、ご遺族様と接触する機会がしばしばあります。その際にご遺族様から頂戴するお言葉に、「女性の方が祭壇のお花を作られているのかと思いました」といった内容のものがあります。やはり、世間一般には生花=女性というイメージが強くあるのだろうと感じさせられます。ただ、女性が生花祭壇作成をすると思われていたご遺族様の観られている中で、男性の私が生花祭壇を創り上げていくと、「過酷な男的体力仕事」という現実とのギャップや、固定観念がほぐれるおかげか、出来上がりに対して大きな感心をしていただける場合も多いような印象を持っています。

【柔軟な適応力】女子校のような環境で培われた対人関係の耐性

私の勤めている職場の女性比率が高いと先ほど書きましたが、私を含めた実質作業員だけで見てみると、つい最近までは私以外はすべて女性という構成でした。以前の記事で、新しい仲間が増えたと書いたと思いますが、その方は男性です。私としては男手が増えてくれたことは非常にありがたいことであり、心強いことであります。その新しい仲間の方から、「女性ばかりの職場で普通に仕事をしている不器用さんは凄いですね」と言われたことがあります。何が凄いのかは分かりませんが、一般男性からすると、女性比率が高い職場はやりづらさを感じるものなのかもしれません。

私は高校生の時が文系クラスで、女性約40人に対し、男性約5人という環境で過ごしていました。はっきり言って女子校です。なので、早い段階でこうした環境に身を置いた経験が、女性比率が高い職場への耐性や、人間関係における柔軟な適応力を養ってくれたのかもしれないと今は考えています。

【意図的な社交性】内向型人間が選ぶ「積極的コミュニケーション」と休息

また、私は以前の記事で、引きこもりであまり他者との関わりを持たないタイプと書いた記憶がありますが、職場においてはコミュニケーションにかなり力を入れている部分もあります。内向型の人間は本来、外部からの刺激でエネルギーを消耗しやすいそうですが、職場の人間関係を円滑にするため、私なりの積極的なコミュニケーションを意識的に実施しています。

そのおかげか、女性比率の高い職場だとしてもこれといって困ることも、違和感もなく過ごせているのが現状です。そもそも私は生物の構造的に男性と女性と分けることはありますが、個人としては男性女性を区別せず、同じ職場で働く仲間としてしか考えていません。性別というフィルターを外してフラットに捉えること、それも違和感なく過ごせている一因なのかもしれません。不用意に男性、女性と考えてしまうと、かえって壁が出てくるものなのかもしれないと感じています。

表向きの社交性は、あくまで働きやすい職場を目指すための「意図的な選択」です。その反動からか、休日の引きこもり体質がより強くなってきているような気もしています。これも、心身のバランスを保ち、明日へのエネルギーを充電するための「パッシブレスト(受動的な休息)」の現れなのかもしれないと思っています。

なかなかに過酷な職場ではありますが、結構、皆で和気あいあいとしていることが多いと私は感じています。皆が実際どのように感じているのかは分かりませんが…。周囲をよく観察しながら、より働きやすい職場を目指して行こうと不器用なりに考えています。

今回のまとめ

【性別の壁を外したフラットな視点が、働きやすい職場を創る土台】

#葬儀業界 #職場環境 #心理的安全性 ── [不器用職人のキーワード集(五十音順)はこちら] 

本日の花言葉

8月14日の誕生花:センニチコウ(千日紅)

花言葉:「不朽」「変わらぬ愛」「永遠の恋」

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